2022年01月18日

犬山橋今昔

僕は今でも、名鉄を訪れると必ず立ち寄る場所、あるいは頻繁に行きたくなる場所がある。
犬山橋はその一つで、ここは初めて名鉄を訪問した昭和51年春には既に列車(それもHLの普通)で通過してその驚きは相当なものだった。
そしてかなり早い時期からここを目当てに名鉄を見に行くことになる・・
当時、好きだった美濃町線・揖斐線にも近く、そういう意味ではお誂え向きの場所だったのかもしれない。
しかかも、道路併用橋という事で列車の速度は遅く、路面から見上げるように列車のもっとも格好の良い姿を撮影出来たのだからなおさらだ。

ただ、どうも犬山遊園側、つまり愛知県側からの撮影はほとんど記憶になく、一度は行ったかと思うが好きになれなかったのかもしれない。
なので今回のエントリーで紹介する写真のうち、古いものはすべて鵜沼側、岐阜県側からの撮影だ。

まずは大好きな7500系から。
名鉄最高峰の高性能電車もここではゆっくり、自動車と合わせて走らざるを得なかったが、それがまた楽しかった。
7507F、急行河和行き。
名鉄犬山橋7507急行河和.JPG

中間車7667が、美しい車体を魅せる。
名鉄犬山橋7667.JPG

こちらは7524。
名鉄犬山橋7524.JPG

カラーで後追いを。
橋梁の反対側、如何にも路面電車然とした雰囲気は橋梁側に負けぬくらい好きだった。
名鉄犬山橋7500後追い特急犬山_01.JPG

特急河和行きを追うクルマの列。
未来的な特急電車が車の中に呑まれる不思議な光景。
名鉄犬山橋7500系後追い特急河和_01.JPG

7500系先頭車から見た犬山橋。
1990名鉄車中より犬山橋.JPG

ではそのほかの系列も
犬山橋は線路間の隙間が十分になく、幅の狭い名鉄車両といえど基本的には、すれ違わないようにしていたらしい。
7000系同士の出会いだが、片方の電車は通過を待っている状態。
犬山橋7000×2.jpg

しかし、時にはダイヤが押すのか、慎重にすれ違うシーンもあった。
キハ8000系がやってきた。
名鉄犬山橋8000カラー.JPG

ダイヤが押しているのだろうか…
対向電車の通過を待たずに気動車はどんどん橋梁に進む。
名鉄犬山橋8303.JPG

向こう側の線路には7500系が通過中だ。
名鉄犬山橋8001.JPG

7500系とキハ8000系のまさかの橋梁上でのすれ違い。
当時の僕も非常に驚いたと記憶している。
8000系は8200形が車体長が長い分、車体幅を抑えてあるらしいがこの車両はトップナンバー、キハ8001だ。
名鉄犬山橋8001前.JPG

旧型車もまだたくさん走っていた。
小牧線直通のモ804。
名鉄犬山橋801上飯田.JPG

HLク2702。
名鉄犬山橋2702.JPG

パノラマの車体を持つツリカケ車、7300系。
名鉄犬山橋7300系.JPG

SRの姿もいい。
5500系だ。
名鉄犬山橋5500系.JPG

こちらは高運転台5509か。
名鉄犬山橋5509高運.JPG

6000系がまだキラキラしていた頃。
6連で「ドラゴンズ」看板を付けていく。
名鉄犬山橋6000系中期車.JPG

こちらは2連回送。
名鉄犬山橋60000系2連中期車_01.JPG

パノラマデラックス登場!
本邦初、二階展望室を持つ観光電車だ。
名鉄犬山橋8800カラー_01.JPG

大きな窓、ゆったりした室内が垣間見える。
名鉄犬山橋8804.JPG

あまりにも意欲すぎた電車。
このあと、JRはじめ各地でこの手の車両が出てくるがまさに時期尚早。
名鉄犬山橋8803.JPG

8803と読めるから第二編成だろう。
このあと、これに乗りたくて新鵜沼駅に走ったのも懐かしい思い出だ。
名鉄犬山橋8803先頭2_01.JPG

ついでにこの素晴らしい車両の車内を。
当時310円の特急指定券がこの車両に限って510円。
今なら何とも思わない金額だろうが、当時はずいぶん高く感じたものだ。
名鉄8803車内区分室.JPG

展望室。
今のパノラマスーパーの源流を見る気がする。
名鉄8803車内.JPG

反対方向行きの写真も撮影していた
名鉄8800系2連犬山橋カラー.JPG

パノラマスーパー登場!
当初は全車指定席、4連で運用されていた。
この方向の展望車は今は見られない。
名鉄犬山橋1000系4連.JPG

後追い。
名鉄犬山橋1000系4連後追い.JPG
橋の中ほどで撮影したパノラマスーパー1000系。
名鉄1000犬山橋2002.jpg

木曽川の石票とパノラマスーパー。
2002犬山名鉄1000橋梁.jpg

パノラマデラックスも3連にされた。
名鉄犬山橋8800系3連2.JPG

後追い、この後はまさに活躍の場を広げてくれると信じていたが‥
名鉄犬山橋8800系3連3.JPG

6000系は非貫通、鉄仮面の顔となって進化していった。
名鉄犬山橋6000鉄仮面4連.JPG

こちらはさらにライト回りが簡略化された増備車、2連の6800系だ。
名鉄犬山橋6800系鉄仮面.JPG

高山線直通特急もキハ8500系にモデルチェンジ、ただ、この車両の活躍期間は短く、僕はこの時に撮影したのが唯一だ。
名鉄犬山橋8500系.JPG

1600系登場、当時は正面に「PanoramaSuper」のロゴが入り、7000系に対する7700系、と同じく、1000系に対する1600系だと思ったものだ。
名鉄1600系犬山橋.jpg

後追い。
名鉄1600系犬山橋 (2).jpg

白帯パノラマカー。
パノラマカーの魅力をさらに広げてくれたが全盛時はさほど長くは続かなかった。
名鉄犬山橋7000白帯特急_01.JPG

白帯車の回送。
名鉄犬山橋7000系白帯回送.JPG

こちらは白帯車の6連、その7700系との連結部。
名鉄犬山橋7000・7700白帯特急.JPG

20世紀末、1999年ごろに訪れた犬山橋。
そこを行く、ニューフェイス3500系。
ついに名鉄も純然たる通勤車両を作り始めた。
だがさすがにデザインセンスは良い。
ロングシートだが名鉄らしいデザインの車両だ。
名鉄3500犬山橋2002.jpg

SRの末っ子、5700系。
名鉄5700犬山橋2002.jpg

先頭車同士連結された部分、まるでキスをしているようだ。
名鉄5700横顔新鵜沼1991.jpg

ドラゴンズ看板付きの6000系初期車。
名鉄6000犬山橋2002.jpg

暫く名鉄に通えない時期が続いた。
その間に愛すべき鉄道は大変革をされていて、久しぶりに訪問した僕はしばし困惑した。
青い2000系ミュースカイと赤い2200系特急の出会い。
併用軌道はとうに解消され、鉄道専用橋に変貌していた。
犬山橋2000・2200.jpg

ステンレスカーの存在にも違和感を感じてしまう。
5000系を名乗るこの電車の足回りはかつてのパノラマスーパーだという。
0801名鉄犬山橋5105他8連.JPG

1800系増結車が後ろの1200・1000系からなる8連の先頭に立つ。
前は旧塗装、後ろは新塗装だ。
0801名鉄犬山橋1800・1200系特急.JPG

こちらは新塗装編成1200・1000系だ。
0324名鉄犬山橋1200系.JPG

6500系が健在だったのは嬉しかった。
0324名鉄犬山橋6500系4連.JPG

犬山遊園側から最後のSR、5700系を。
0826犬山遊園名鉄5805.jpg

今はパノラマスーパー展望車は、豊橋・河和方向にしか連結されないので、必然的にかっこいい車両を撮影しようとすると犬山遊園側しかチョイスできない。
橋梁上は歩道も撤去され立ち入り禁止だ。
1209名鉄犬山遊園1000系.JPG

遠い日の憧れだった車両たちの大半が去った今、それでも僅かに残る当時を知る電車や、心から愛したパノラマたちの余韻を求めて僕は犬山橋に立ち寄る。
彼らの姿など有り得ないのは分かっていながら。
0725犬山橋3200系.jpg
posted by こう@電車おやじ at 17:45| Comment(0) | 名鉄の思い出 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする