それはほとんどの場合、名古屋へ名鉄詣での行き帰りで、名阪特急には本当によくお世話になった。
車内設備が良く、料金の安い近鉄特急は僕らのような貧乏鉄道ファンにありがたい存在だったと言える。
ところが、愛用した近鉄名阪特急だが殆ど撮影ができていない。
よく考えると名阪特急に使われた車両では10100系以降のほとんどの車両を経験しているのに・・である。
名鉄は訪問して撮影する鉄道、近鉄は交通機関として愛用する鉄道・・いつの間にか自分の中での立て分けができてしまっていたような気がする。
だが、近鉄特急は魅力的だ。
国鉄が長年、485系辺りのデザインを漫然と作り続けていた時代にあって、近鉄特急はリクライニングシートは当たり前、駅のホームに特急券自販機が供えられ、次の特急の座席を難なく購入できたことなど、今にも通じる一歩先の特急列車をごく普通に運行していた。
だからこそ、名古屋からの帰りにふと思いたって近鉄特急で帰るなんてことも普通にできたのだし、それは僕にとっては今に続く流れでもある。
僕が初めて近鉄特急に乗ったのは、中学生の終わりの卒業旅行を仲間と計画した時。
列車は12200系でわずか2連、だが、スナックコーナーは営業され、サンドウィッチあたりの軽い食事をとったと記憶している。
写真は難波駅での名阪ノンストップ特急、まさに廃止寸前の様相だった。
発車、停車のショックがほとんどない素晴らしい乗り心地に、近鉄の偉大さを垣間見た気がしたものだ。
二度目に乗車したのは10100系ビスタカーだった。
スナックカーでの感動未だ冷めやらぬ頃、一人鉄旅で乗車したのだが、緑のチェック柄の化粧板が下天井まで及んでいたのには驚いたが、この列車もスナックコーナーは営業していた。
写真は乗車した10100系。
この時、同じホームには別の列車もやってきていて、10100系、11400系の姿を見ることができた。
二階建て中間車でのお別れ風景。
11400系、この系列の列車にも乗車したことはある。
なんと、ツリカケ時代の名阪特急車が準急に格落ちされて並んでいた。
2250系の異端車2247。
2250系のトップナンバー、2251。
この時、乗車した10100系はまさに憧れの電車だったが、発車、停車時こそショックはなかったものの、高速運転時には酷く揺れた。
スナックカーの方が断然いいなと思ったものだ。
さて、名阪特急は乗るばかり、でも僅かに撮影したこともある。
長谷寺の様子から。
国鉄の大幅な運賃値上げで乗客が一気に名阪特急に流れ込んできた。
2連で廃止寸前、消えてしまいそうだった名阪特急はひょんなことから息を吹き返した。
サニーカー12400系も投入。
新世代ビスタカー30000系も投入された。
その中間部。
難波行きの名阪特急。
ビスタカ―30000系。

そして一気に名阪間顧客を挽回すべく生まれた21000系アーバンライナー。
この列車にも登場時に乗った。
素晴らしいアコモに驚愕しながら・・・

伊賀神戸にて。

高安にて・・
河内国分。

名古屋に入線。
更にモデルチェンジしたアーバンライナーネクスト21020系。
鶴橋・・

難波・・
最近に乗車した21000系アーバンライナー。
その車内、素晴らしい静粛性とくつろぎの空間だ。
座席、今のJR特急も新幹線普通車も未だにこのレベルには程遠い。
先ごろ、アーバンライナーの後継に「ひのとり」がデビューした。
かなり濃い赤を纏った車体は名鉄のお株を奪い、私鉄界に近鉄ありを宣言しているかのよう。
サイドビューもなかなか魅力的だ。
同じ列車の後ろ。
だが、なんとなく厳つい感じがする。
名阪特急と言えば、やはりこの優しさではないのか。
アーバンライナーのサイドビュー。
最後にまもなく引退と聞く12200系スナックカーの名阪特急での雄姿を。。