2017年04月11日

国鉄高砂工場、特急・急行気動車の記録

今回は気動車の残り、特急・急行気動車の写真だ。

まずは今、鉄道博物館で保存されているキハ81の写真から。

キハ81は、残り2両が名古屋・天王寺直通の「くろしお」で使われていた。

最後の2両は3と5だ。

今、鉄道博物館に居るキハ813から。

新高砂工場キハ813左斜め.JPG


こちらはサイド、後ろのキハ58は全検、キハ81は廃車で入場したのに、なぜか、全検待機線に入れられていた。

新高砂工場キハ813右サイド.JPG


で・・キハ815、このクルマは当時の僕に時間があったらしく、かなり撮影している。

後ろにマニを従えた入場の様子。

マニは全検だ。

新高砂工場キハ815.JPG


車番部分、切り抜き数字はすでに外されているが、後を見ると確かにキハ815と読める。

新高砂工場キハ815車番部分.JPG


運転台。

こうしてみると、傾斜させたパノラマミックウィンドウが如何にもかっこいい。

新高砂工場キハ815運転台.JPG


台車。

やはり特急形ゆえ、151系電車と同構造のエアサスだ。

新高砂工場キハ815台車.JPG


右側面。

決して不細工などではない、特急形らしい格好良さと風格にあふれている。

新高砂工場キハ815右サイド斜め.JPG


テールライト部分。

造詣に苦心した当時のデザイナーや製作担当者の苦労がしのばれる。

新高砂工場キハ815テール.JPG


前頭部の右サイド。

こうしてみると、151系電車にも負けない風格を持っていたのがわかる。

新高砂工場キハ815顔右.JPG


左サイド。

向こうに全検のスハ43が見える。

新高砂工場キハ815顔サイド.JPG


左全景。

何度も言うが決して悪くない造形デザイン、キハ81は登場当時の混乱をいまだに語る人があるが、関西で「くろしお」電化まで使われたことを見ると、安定した良い車両だったのだろう。

新高砂工場キハ815左斜め.JPG


正面デザイン。

やはり当時としては151系よりはこちらのほうがずっと上に見えるデザインだったのではないだろうか。

新高砂工場キハ815正面.JPG


全般検査入場のキシ80、若番のキシ805。

新高砂工場キシ805.JPG


その車内。

全検前で荒れた感じはするが、カーテンが二種類設定されているのがわかる。

僕が「まつかぜ」で乗車したキシ80はカーテンは巻き上げ式だけになっていた。

新高砂工場キシ80車内.JPG


キシ8034のジャッキアップの様子。

全検入場車は、入場時にエンジンを交換してしまう。

新高砂工場キシ8034ジャッキアップ全景.JPG


そのエンジン、別に整備されたエンジンが用意される。

新高砂工場キシ80エンジン交換.JPG


妻部分。

車体断面が如何にも高速向けの特急車両だ。

新高砂工場キシ8034ジャッキアップ妻部.JPG


入場するキハ80。

トラバーサの上に居る。

高砂には入場、出場と、建屋内にトラバーサがあった。

新高砂工場キハ80入場トラバーサー.JPG


塗装作業中のキロ80、国鉄工場では先に濃い色を吹き付ける。

新高砂工場キロ80塗装工事.JPG


出車線のキハ806、初期型だが状態が良いのが残された(ことになっている)

新高砂工場キハ80入場トラバーサー.JPG


出車線、キロ80。

新車と変わらないほどに磨き上げられた優等車両。

新高砂工場キロ80出車建屋.JPG


出車作業中のキハ82、国鉄特急列車の看板だったこの顔は、後輩のキハ181も含めれば日本列島を走り回った。

新高砂工場キハ82出車建屋.JPG


こちらは廃車のキハ82、キハ8245と読めるが、この車番は北海道にいたクルマのはずで、何故にここにいるのか、未だによく分からない。

永年と言っても、車齢わずかに20年ほど、彼らに比べれば今の車両は随分長寿ではある。

新高砂工場キハ8245?.JPG


こちらはキハ28系列のキロ28、その更新工事の様子を・・・

下降窓の腐食が激しく、更新されることになったキロ28だが、オハネフ12などと同じく、下降窓の水抜き対策や、車体鋼体の材質に問題があった。

結局、腐食対策として更新されることになる。

キロ28、入場時の美しい外観、台車はキハ80系列から流用のエアサスになっている。

新高砂工場キロ2878天ワカ.JPG


更新のための解体が済んだ様子。

新高砂工場キロ2876天ワカ.JPG


最初は原形のまま、更新された。

新高砂工場キロ28下降窓更新主棟.JPG


だが、それでは問題の抜本的解決にならず、小さな二段窓に変更することになった。

その工事中の外観。

新高砂工場キロ28二段窓更新全景.JPG


こちら、メーカーから送られてきたユニット窓のひずみを取っているところ。

新高砂工場キロ28更新用窓枠.JPG


窓を取り付けたところ。

新高砂工場キロ28更新窓取り付け.JPG


車端部の様子。

新高砂工場キロ28更新窓差車端.JPG


車内から見た様子。

新高砂工場キロ28更新車内取り付け.JPG


更新工事中の車内。

徹底的に内装も新品になる。

新高砂工場キロ28更新車内.JPG


完成したキロ282190、当時は「きのくに」に使われていた。

新高砂工場キロ282190更新.JPG


こちら、キハ58ジャッキアップの様子。

キハ58339だ。

新高砂工場キハ58339主棟.JPG


入場建屋のキハ28、なぜか、こういう当時のメジャー車両はあまり撮影していない。

新高砂工場キハ28入場建屋.JPG


このあと、高砂にはキハ181、キユニ改造、キハ40シリーズなども入ってきたが、それらを撮影した記憶はないし、ネガは見つかっていない。


だんだん、高砂工場の居心地が悪くなっていった頃だ。

最後にもう一度、キハ81の雄姿を。。

新高砂工場キハ815別日.JPG


キハ81の最後の2両は解体前提で入場してきて、僕らも部品取りに入り、他の車両との共通の部品を外したものだ。

いつの間にか、キハ813が保存されることになり、けれど、本来は博物館での保存車両は元の受け持ち工場において整備する慣わしだったのに、現状のまま運搬され、業者によって復元がなされた。

それゆえか、京都で保存されている現車にはいくぶんかの誤りも見られるが、それはもう致し方のないことであろうか。
posted by こう@電車おやじ at 23:51| Comment(26) | 国鉄部内の思い出 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする